どんな恋でも繋いでみせます!
『あ!俺も俺も!』



その声と同時に画面に割って入ってくる倫太郎くんに、『もう押さないでよ!』と女子の苦情が入る。

倫太郎くんに続いて、ほかの男子もひょっこりと顔を出してくる。



『リンリーン!しっかり休むんだぞ!』

『填本のシュートかっこよかったぞ!』

『体調悪い中あの動きはすげぇよ!見直した!』

『お前に見直されても嬉しくないんだよ、上から目線で話すな!』



男子の騒がしい声が車内で響く。

真っ直ぐに賞賛され、少しだけ鼻の下が伸びる。



『世莉っぺ!ちょっと貸して!』と、倫太郎くんが手を伸ばし、『あぁ!』という世莉の声が飛んでくるが、お構い無しにバタバタと音を立てながら、教室の床を見せてくる。

なんだ、と首を傾げながら動画を見つめていると、空を見上げるみたいな速度でスマホの画角が切り替わる。

そして、誰かの後ろ姿が映る。


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