「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~

ヘルマン・サルディバル

 大街道を馬で進みながら、通り過ぎる村や町の様子を見るともなしに見ている。

 アルファーロ帝国同様、それほど裕福ではなさそう。

 というよりか、たいていの国々と同じね。

 つまり、たいていの人々は日々の生活で精一杯という状態。

 領主に納める税が大変なのである。

 そんなふうに様子をうかがっていると、やっと大きな街が見えてきた。

 王都は、まだ距離があるという。

 その街で休むことになった。
< 33 / 426 >

この作品をシェア

pagetop