「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~

味方にしたい 2

 クストディオとわたしは、夫婦を装っている。エドムンドは、そのことを自分の雇い主であるヘルマンに告げなかった。

 真実を知っているのに、である。

 もしかすると、そのことはさして重要ではないとエドムンドが判断したのかもしれない。

 しかし、クストディオとわたしは、エドムンドがわざと報告しなかったのではないかと推察している。

 だからこそ、彼とその弟のフェリペを仲間に引き入れられないかと考えているのである。

 エドムンドの意図はともかく、黙っていてくれたお礼は言いたかった。
 
 もしかすると、わたしの勘違いかもしれない。じつはエドムンドは真実をヘルマンに告げていて、ヘルマンは素知らぬていを装っていたのかもしれない。
 
 だけど、その可能性は低いと考えている。

 なぜなら、ヘルマンが真実を知っているのなら、もっと違うアプローチをしてきたような気がする。
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