打ち上げ花火の向こう、とこしえの炎
今まで、何を言われても、ただ夏輝が優しいだけだと思っていたが、いま初めて、夏輝の言葉がストンと心の奥底まで伝わってくる。

私は、そっと夏輝に寄り添ってみた。

ドキドキはしないけれど、他では決して得られない安らぎが此処にある。

恋と名付けられた打ち上げ花火が終わっても、消えることのない何かが…それを、たぶん人は“愛”と呼ぶのだろう。

とこしえに消えることのない炎のようなもの。

16、17才なんて、まだ子供のくせに、と大人は笑うかもしれない。

それでも、私は愛とは何なのか、知ったのだと信じている。
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