ハツコイ
 「いや、私なんかが付き合えるなんて思ってないし、付き合いたいなんて思う人もいないと思うよ。」
 だってそうでしょ。こんな私みたいな陰キャと付き合いたいなんて思う人、いるわけないよ。
 「う〜ん・・それだと、俺自身を否定されてるようで、ちょっとつらいな・・・」
 「ええ?」
 ど、どういうこと??そ、それって・・・
 「うん、俺は、望舞と付き合いたい。」
 「ほ、ほんと、うに?」
 だ、だって、そんなの、ありえないよ。私なんか・・・
 「俺は、望舞に出会ったとき、いや、ずっと前から、好きだよ。」
 「え・・・」
 「俺は、一目惚れしたんだよ、望舞に。」
 「そ、んな・・・」
 なにかの間違いだよ。風蘭みたいなモテそうな人が、こんな地味女のこと好きになるなんて・・・ありえないよ。
 「嫌?」
 「そっn」
 そんなわけない。嫌なわけない。でも、、・・・
 「本当に、私なんかでいいの?」
 「、、なんか、なんて言わないで。」
 きゅん、
 どう、しよう。もし、風蘭がこの場の思いだけで付き合って、後悔したら・・・。
 「俺は、望舞がいいんだ。こんな気持ちになったの、望舞が初めてなんだ。」
 っ、、
 「えっ、、・・・嘘、、風蘭も、なの?」
 「“も”って、望舞もなの、か?」
 コクン
 「っはっっ、、まじか」
 あ、・・・笑った。
 「・・・綺麗ね。」
 「何が?」
 「あなたの笑顔。素敵。」
 「え、?」
 「・・・っ、あ、、・・・」
 どうしよう。、、引かれるかも・・・
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