彼氏の隠し事を知った時、助けてくれたのは私の事が嫌いなはずのクラスメイトでした。

私が意気込んでいると、なぜが思いきりため息をつかれた。


「なんだよ。俺の気持ち全然伝わってないじゃん。」


「いいか、よく聞けよ。」という片木くんをじっと見つめる。


「俺は、笹城のこと嫌ってない。っていうか好きだから。もちろん、恋愛的な意味で。」


……え!?


「えっ、ど、どういう…」

頭が追いつかない。

「じゃあ、なんで片木くん私にだけそんな冷たい言い方してるの? てっきり嫌いだからそうされてると思ってたのに。」


というか、そうとしか思えないよ。


「まじかよ。普通反対だろ。好きなやつには画面被った姿で好きになって欲しくないんだよ。最初からこうだったのは、まぁ、あれだ一目惚れだったんだ。言わせんな。」


ぷいっとそっぽを向く。でも、薄暗い中でも耳が真っ赤になっているのが分かる。

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