「一緒に虹を、見てみたい」

　私は今、この世界に生きる嶋原君の隣にいたいと思っている。

　もう、他の世界へなんか、行かせたくない。

　ずっと隣にいたい、隣にいてほしい。この世界で生きてほしい。

　私の横で、笑っていてほしい。一緒に、笑いあいたい。

　こんな気持ちは生まれて初めてだ。

　この気持ちに名前を付けるとしたら、それは“恋”なのだろうか……。