「一緒に虹を、見てみたい」




 クスッと笑う空也君に恥ずかしくなって、ドキドキを感じていると、空也君が空を指差した。

「虹だ」

「え?」

「虹が出てるよ」

 空を見上げると、大きな七色の虹が出ており、太陽の光に照らされてキラキラ輝いている。

 晴れた空の下で、二人で虹を見ている。

 この奇跡に、私は胸をときめかせて、空也君にいっぱいの笑顔で笑いかけた。

 明るい未来が二人を待っている、そんな予感がしてならなかった。




─了─ 



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