麗しきヴァンパイアは大和撫子に救われる


浅ましい、なんて卑怯だと考えつつ、王のため、家のためと言い聞かせる。
だから仕方なく彼女を連れて行きたいのだと。

そもそもヴァンパイアの国に人間が入るのは制限されている。
それは人間の安全を保証できないからだが、ただでさえイオンの置かれている状況は悪い。
それがわかっているのに、彼女に尋ねてしまう、ずるいと思いながらも。


「・・・・・・良いのか?日本から遠い国、それもヴァンパイアの国だ」

「うん」

「学校やバイトは」

「ちょうど夏休み入るとこだから問題ない。
バイトはお店の余裕で来たからってもう一人バイトさん入ったところだったとはいえ迷惑かけちゃうけど」

「入れたとしても扱いがどうなるか」

「イオンはどうしたいの?」


先ほどまで撫子に質問していたが逆に質問を返されイオンは言葉に詰まる。

< 34 / 50 >

この作品をシェア

pagetop