いつどこで誰が何をした
10月25日


翌日


祐樹と並んで歩く。
いつもの通学路
いつもの朝
いつもと同じ光景のはずなのにお互いに一言も喋らない。


最初に沈黙を破ったのは僕だった。

「メッセージ…来た?」

その言葉にピクッと体を動かした。
少しの間を置いて答える祐樹。

「うん…ちゃんと返した」
「うん」

再び沈黙。
もう遮ろうとはしなかった。



学校の前には黒い車が複数止まっている。
数人の先生達が何やら話している。
校門の前にいる知らないスーツを着た大人達が僕らを変な目で見る。

「君達は1年3組の生徒かい?」
うお、話しかけられた。
祐樹はビクッとして僕の服の裾を引っ張る。
「そうですけど」
僕が答えると大人達は顔を見合わせた。
「そうか…入りたまえ」

…いや何?
入りたまえって何?ムカつくな。
言われなくても入るし。


そんなうざい大人を横目に、昨日待機していた方の教室に向かった。
いつもの教室は生徒が入れないようになっている。
まあ…そうだろうね。

他のクラスや学年は学校自体休みらしい。
昨日あんなことがあったんだ。
しばらく自宅待機だろう。

何も知らない他学年は急に学校が休みになって喜んでるかもね。


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