色彩わるつ。
第二章 『爽やかに吹き抜ける風に』
~飯島優里亜~
四月末から、五月にある体育祭に向けての練習が始まり、昨日初日を終えた。
一言で言うと……あたしは怠かった。
応援団をするような熱血タイプではなく、一般の生徒として応援合戦の練習に参加し、休憩時間に買っていた炭酸水を飲む。
「優里亜、疲れが顔に出てる」
「ハハ、四月なのに晴れてると暑いよね……」