押してだめなら灰になる!!



机の上を見れば,まだ沢山食べ物が残ってて。

この時間がまだ終わらないんだと,手に取ったジュースが揺れた。

ちうと,気を紛らすために少し含む。

甘さと冷たさが,程よく頬を冷やした。



「僕が思うに。今までの僕の告白は,朱鳥さんにとってはただ言葉でしかなかったのかもしれないなと思うんです」

「……へー」



言葉,そうかもしれない。

と言うか今も,きっと半分以上そう。

好きってどんな感情だっけ,どうして。

そんな感情が残って,抑えて。

目を逸らさないようにしながらも,理解した訳じゃないから。



「でも今までも今も,相手にしないふりをして。だけどいつも,ちゃんと聞いてくれてましたよね」



悪口でもないのに,無視するわけにもいかないでしょ。

ずずずと,氷が近くなる。

私はカラカラとカップを回した。



「気付いてますか? 朱鳥さん,最近になって,僕の好きって言葉から逃げるようになったんです」
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