ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─


(え?!ルーカス様のお声が!どうされたの?!)


レイラの瞳孔がパッと開いたのをルーカスは見つけた。驚いてるのはさすがによくわかったが、問題はそんなことではない。


「ちょ!ルーカス様その声なんですか?!」


すかさずアイザックが指摘すると、ルーカスは口をへの字にして喉を擦った。


レイラと噴水に落ちた日からずっと違和感があった喉は、日に日に痛みを増して、ついに本日ガラガラ声に進化していた。つまり長い間拗らせた風邪だ。


(マジかよ、今日かよ?!どこまでポンコツだよこの第二王子……!)


王太子帰還パーティが今から始まる。


口がないレイラのサポートをすべきルーカスの声が死んだ。アイザックも真っ青のポンコツ具合である。


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