ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─

ルーカスは隣に座ったときから、今日はレイラが一味違うことに気がついていた。


表情に一片の変化もなく芸術のように美しいのは変わりがない。いや日に日に更新していっているのは言うまでもないが、彼女の膝の上に本が乗っている。


(婚約破棄を願われている男が、私的なことを聞いてもいいのか?


護衛として同室で寝るのも苦痛だろうに、さらにこれ以上踏み入って気持ち悪がられないか?)


その本が乗っている膝の上に羨ましささえあるルーカスだが、きっとその本には何かある。


ルーカスはレイラの隣に座って無言で40分ほどたち、やっと覚悟を決めた。いちいち遅い。


「その本は?」

< 42 / 268 >

この作品をシェア

pagetop