ループ3周目の第二王子様！─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─

「通せ！俺は第二王子だぞ！」

「尚更通せませんよ殿下！」

「まだ火が出てますから！」



爆発があった劇場の周りを囲んでいた警備隊たちに、暴れるルーカスは無理やり取り押さえられていた。


「レイラが！レイラがまだ中にいるかもしれない！」

「私たちが捜索いたしますのでお待ちください殿下！」

「レイラ！」


まだ火の上がっている劇場内に第二王子をみすみす行かせるわけにはいかない警備兵たちは、ルーカスの上に乗って手荒になろうとも抑え込む。


「どけぇえ！」


大きな声が周囲に響いた。屈強な警備兵どもを放り投げる勢いでまた立ち上がろうとするルーカスに、警備兵たちはさらに手荒にせざるを得ない。そんな粗雑な現場に女神が舞い降りた。


（ルーカス様！）