緑の手を持つ花屋の私と、茶色の手を持つ騎士団長
16
──ジルさんとヘルムフリートさんが来て、私の水魔法の効果がわかった日から一週間が経った。
だからと言って私の生活は変わることなく、相変わらず花屋の朝は早い。
ベッドから降りた私は顔を洗い、動きやすい服にさっと着替えると、一階にあるキッチンへと向かう。
そして軽く朝食を摂ると温室へ向かい、お店で売る分の花を収穫した。
私は花を水揚げしている間に、ヘルムフリートさんから依頼された仕事である、マイグレックヒェンの様子を確認する。
(……うん。今回の球根も元気に育ってる!)
黄色っぽい緑色の蕾をつけたマイグレックヒェンが、丸い白い花を鈴なりに咲かせる姿を思い出して笑みが溢れる。
紫色のマイグレックヒェンも可愛かったけれど、やっぱり本来の色である白色のマイグレックヒェンは「純潔、純粋、幸福」の花言葉がぴったりだと思う。
この鉢ももうすぐヘルムフリートさんに渡すことが出来そうだ。
(あ! 今日はジルさんが店に顔を出してくれる日だ!)
ジルさんはフロレンティーナ王女殿下が元気になってからも、変わらずに花束を買いに来てくれる。
だからと言って私の生活は変わることなく、相変わらず花屋の朝は早い。
ベッドから降りた私は顔を洗い、動きやすい服にさっと着替えると、一階にあるキッチンへと向かう。
そして軽く朝食を摂ると温室へ向かい、お店で売る分の花を収穫した。
私は花を水揚げしている間に、ヘルムフリートさんから依頼された仕事である、マイグレックヒェンの様子を確認する。
(……うん。今回の球根も元気に育ってる!)
黄色っぽい緑色の蕾をつけたマイグレックヒェンが、丸い白い花を鈴なりに咲かせる姿を思い出して笑みが溢れる。
紫色のマイグレックヒェンも可愛かったけれど、やっぱり本来の色である白色のマイグレックヒェンは「純潔、純粋、幸福」の花言葉がぴったりだと思う。
この鉢ももうすぐヘルムフリートさんに渡すことが出来そうだ。
(あ! 今日はジルさんが店に顔を出してくれる日だ!)
ジルさんはフロレンティーナ王女殿下が元気になってからも、変わらずに花束を買いに来てくれる。