緑の手を持つ花屋の私と、茶色の手を持つ騎士団長
20
ヴェルナーさんの妹であるフィーネちゃんが、私のお店で働きたいと言ってくれた。
だけどまだ七歳の、しかも貴族令嬢のフィーネちゃんを雇うことなんて出来るわけがなく、ヴェルナーさんに止めて貰おうと思ったのに、彼はまさかの賛成派だった。
「で、でも、貴族のご令嬢を働かせるわけにはいきませんし、何よりご両親が反対されるのでは?」
いくら家訓がアレだとしても、やっぱりこんな小さい子を働かせるのはちょっと……。倫理的に問題があるんじゃないかな、と思う。
「じゃあ、両親が賛成したらフィーネを雇って貰えるのかな? 俺としてはアンちゃんの邪魔になるんじゃないかって、そっちの方が心配なんだけど」
「お、お兄様!! わたくしアンさんのお役に立つよう頑張りますわ!! 決してご迷惑にならないようにいたします!!」
ヴェルナーさんは私の仕事に支障が出るようなら反対、というスタンスのようだ。
(フィーネちゃんは確かに見た目は幼いけれど、花の名前を覚えるのも早いし、仕事を教えたらすぐ即戦力になってくれそうだよね……)
だけどまだ七歳の、しかも貴族令嬢のフィーネちゃんを雇うことなんて出来るわけがなく、ヴェルナーさんに止めて貰おうと思ったのに、彼はまさかの賛成派だった。
「で、でも、貴族のご令嬢を働かせるわけにはいきませんし、何よりご両親が反対されるのでは?」
いくら家訓がアレだとしても、やっぱりこんな小さい子を働かせるのはちょっと……。倫理的に問題があるんじゃないかな、と思う。
「じゃあ、両親が賛成したらフィーネを雇って貰えるのかな? 俺としてはアンちゃんの邪魔になるんじゃないかって、そっちの方が心配なんだけど」
「お、お兄様!! わたくしアンさんのお役に立つよう頑張りますわ!! 決してご迷惑にならないようにいたします!!」
ヴェルナーさんは私の仕事に支障が出るようなら反対、というスタンスのようだ。
(フィーネちゃんは確かに見た目は幼いけれど、花の名前を覚えるのも早いし、仕事を教えたらすぐ即戦力になってくれそうだよね……)