緑の手を持つ花屋の私と、茶色の手を持つ騎士団長
07
朝起きた私は、朝食も取らずに早々に温室へと向かう。
ジルさんから預かっているアルペンファイルヒェンの様子がずっと気になっていたのだ。
バケツの中に入れておいたアルペンファイルヒェンを取り出し、花を傷めないように括っていた紐を解く。
「良かった! 元気になった!」
ジルさんのアルペンファイルヒェンは、予想通り水切れだったらしく、水をたっぷりあげると、花の茎がピンと立っていた。
更に水を花の先っぽまで吸い上げたのだろう、花が固くなっているのがわかる。
すっかり元気になったアルペンファイルヒェンに安堵した私は朝食を作るため、キッチンへ向かう。
肌寒い時には温かいスープが欲しくなる。
私はコゥルとシュペックを簡単に刻むと、具沢山のディ・コンゾミーのスープを作る。煮込まれて味が染みたコゥルはくたっと柔らかいし、シュペックから出た脂身はスープにコクを出し、程よい燻製の香りと塩味が絶妙だ。
温めたパンはもっちりとして柔らかく、いくらでも食べられそうだ。
お腹と心が満たされた私は、今日も一日頑張ろうと開店準備を始める。
ジルさんから預かっているアルペンファイルヒェンの様子がずっと気になっていたのだ。
バケツの中に入れておいたアルペンファイルヒェンを取り出し、花を傷めないように括っていた紐を解く。
「良かった! 元気になった!」
ジルさんのアルペンファイルヒェンは、予想通り水切れだったらしく、水をたっぷりあげると、花の茎がピンと立っていた。
更に水を花の先っぽまで吸い上げたのだろう、花が固くなっているのがわかる。
すっかり元気になったアルペンファイルヒェンに安堵した私は朝食を作るため、キッチンへ向かう。
肌寒い時には温かいスープが欲しくなる。
私はコゥルとシュペックを簡単に刻むと、具沢山のディ・コンゾミーのスープを作る。煮込まれて味が染みたコゥルはくたっと柔らかいし、シュペックから出た脂身はスープにコクを出し、程よい燻製の香りと塩味が絶妙だ。
温めたパンはもっちりとして柔らかく、いくらでも食べられそうだ。
お腹と心が満たされた私は、今日も一日頑張ろうと開店準備を始める。