イケメンは好きだけど近づかないでください!

Side 秋月翔




スマホのアラームが鳴り

バッと飛び起きる



「あーーーー会えるーーーー
けど緊張で吐きそう…」



告白すんのってこんな緊張すんのか

初めての感覚に戸惑う

スマホを開いてメッセージを送る

なんか、俺はしゃいでるな

夜の店はもう随分前に予約してるし

あとどこいくかなーと検索をかけて

色々と調べる

もうそれだけで楽しい

ここ行ったらアイツ喜ぶかなー

こういうの好きなのな?と考える

時刻を見ればあっという間に時間は過ぎていた

念入りに髪から服から準備をする

そういえばと一向に返ってこない返事

まさかまだ寝てる…?

それかやっぱり今日は会えないとかか…?

待ってるからな!とメッセージを送り

待ち合わせ場所へと向かう

時間は18時30分前

いや、ちょっと早すぎたか?

でもアイツのことだから

もしかしたら早く来てるかもしれないしな



…もうすぐ18時

まじで来ないとかある!?

え、やっぱり予定変更怒ってんのかな…

寒い中待っていれば

誰かが走ってる音が聞こえる



『先輩!』

「おっまえ時間ギリギリじゃねぇかよ!
メッセージも返ってこないし…来ないかと思った」

『す、すみません!色々ありまして…』



色々ってなんだよ!?って思ったが

優ちゃんを見てそんな考えはすっ飛んだ

…かわいいです!!!

心の中でグッと親指を立てる

最近の俺、語彙力が無さすぎる

今までだったら女が喜ぶ言葉なんて

たくさん並べていたのに

怒ってます?と不安そうに

こちらを覗き込んでくる



「こんなんで怒んねぇよ
俺が優しいの知ってんだろ?」

『確かにそうでしたね!』



あーやめて~…心臓痛いよ~



「っ…と、とりあえず飯行くか」

『あっ、どこも混んでますよね…
予約とかしとけばよかった』

「バーカ。そういうのは男がするもんなんだよ」



行くぞ。と手を引っ張る

あれ、こんなに手小さかったっけ


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