S系外科医の愛に堕とされる激甘契約婚【財閥御曹司シリーズ円城寺家編】
 和葉がどれだけかわいげのない発言をしても、彼は楽しそうな笑い声をあげるばかりだ。

「なんで笑うんですか」
「おもしろいから。――いいよ、じっくり時間をかけて溶かしてやる」

 のしかかってくる彼の重みは、悔しいけれど不快ではなくて……与えられる快感と意地の間で和葉は揺れ続けた。
 たとえ、この身体が彼の手に堕ちても、心だけは奪われるまいと必死になる。

(この男性(ひと)を好きになったりはしない、絶対に)
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