青天、哉。




しかし、今思うと、私は甘かった。


青葉頼人という人間を、その計算に入れていなかったのだ。


この男が、とんでもないということを、私は知らなかった。


とんでもない、のだ。


グレートやら、アメイジングやら、ファニーやら、そんな言葉ではとても収まらない。


ある陶芸家は、青葉頼人を窯出ししたら、容赦なく叩き割るだろう。


こんなものを残しては、我が陶芸家人生の恥だと言って。


しかし、神様は割らなかった。


産み落とし、残したのだ。


失敗作、青葉頼人という男を。



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