乙女と森野熊さん

第六章 乙女、森野熊さんと並んで歩いて


その日の夜は一睡も出来なかった。

熊さんは深夜二時頃帰宅して、私の部屋を少しだけ開けて私が寝ているのか確認しているようだったので、掛け布団を頭まで被って寝たふりをした。

朝起きると熊さんまで起きてきて、一睡もしていないだろうから今日は学校を休んだらどうかと言われた。

朝酷い顔をしていたから気づいたのかもしれないが、真奈美が来るかもしれないし心配だから学校に行くというと、熊さんは今夜は早めに帰るからと言って見送ってくれた。
< 163 / 201 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop