乙女と森野熊さん



生徒会は毎日開かれる訳ではない。

急に呼び出されるときもあるけれど、他の部活と掛け持ちしている生徒もいる。

副会長の小林先輩と私はどこにも所属していないが生徒会長の秋山先輩は色々な部活の助っ人をしているようだ。

ただ今日は定例会議という名のおやつを食べる会が開かれるため、みんなこちらを優先して集まった。


「今日は秋山先輩が差し入れしてくれた豆大福ですよ~」


書記であり唯一私と同じ学年でクラスは違う、青山このみさんが笑顔でみんなに豆大福が詰まったプラスチックのパックを持ってみんなに見せていて、私は部屋の隅でティーパックの緑茶を各自のマグカップに入れてポッドからお湯を注ぎ準備する。

青山さんは身長が150センチくらいしかなく、巨乳のほんわかさんというキャラクターもあり、二年生や三年生にも男子のファンが多い。

体重が~なんてよく嘆いているけど可愛い。とにかく可愛いのだ。

ガリガリしているより、抱きしめた時ふわっとしそうな女の子がモテるのは当然だろう。私の身体なんて筋肉質だと思うし。

青山さんはさっきまで大福を食べるべきか悩んでいたようだが、食べた後動けば良いよと言った私の言葉に嬉しそうに頷いて食べることを決めたようだ。

とりあえず軽いスクワットから始めれば良いのかな。大丈夫、筋肉は裏切らない。


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