BABY主任は甘やかされたい~秘密の子育てしています~
姉の瞳が大きく揺れたのが分かった。パッと俯いた彼女が大きな深呼吸をしてから、ポツリポツリと言葉を落としていく。
「私も同じこと考えてたの。香江に希乃愛を取られたって」
「……お姉ちゃん」
「でも、私こういう性格だからさ。真面目に親と子の関係再構築の本読んだりして、希乃愛と向き合いたいのにずっと一緒にいると息が詰まるの。それで、また同じことしちゃうんじゃないかって──」
「そんなこと、ない!私、あの時、お姉ちゃんが話してくれた時、ちゃんと話聞いてあげなくて凄く悪かったって思ってるもん!!それに、全力で止めるよ!」
「うん、ありがと。香江とお母さんがいてくれて心強い」
そう姉が口にすると、お母さんも静かに頷いて口を開いた。
「佐江。あのね、1人でやらなくていいのよ。せっかく家族がいるんだから、皆で協力していきましょう。香江も辛い思いさせてごめんね。香江が我慢してること気が付いてたのに、その方があなたのためになると思って見てるだけで」
「……お母さん」
「おはなし、ながいのー?まだー??」
いつの間にか私達のやり取りを、じっと希乃愛が見ているから、私もお母さんお姉ちゃんも3人して笑ってしまった。