BABY主任は甘やかされたい~秘密の子育てしています~



希乃愛が来てから1年が過ぎ、役所とも相談し認可の保育園へうつることになった。世帯主が父になってることもありスムーズに申請をすることが出来た。
私も就職を探して──、現在に至る。



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まだ全てを理解していない希乃愛は、姉をママと認識していないようだ。
でも、確実に距離を縮めていった。

仕事から帰ると一緒にお昼寝をしていたり、何して遊んだか聞かされたり、2人が話を交わしてる姿もよく見かけるようになった。


本当のママは姉で、姉が家に居るのだから当たり前のことだと頭では分かっている。




「お姉ちゃんさぁ……、働かないの?」

「しっ、今寝てるんだから」


私の部屋で希乃愛がすやすやと眠る。その横には姉が寄り添うように体を休めていた。

もう6時になるのに。何時間もお昼寝させると夜眠れなくなるんだけどな。



「希乃愛、保育園なんだよ?お姉ちゃんが働かないと更新できないって知ってるでしょ?」

「うーん、それなんだけど。幼稚園に転園しようかなって考えてて。その方がずっと一緒にいられるでしょう?」

「……え?」

「ほら、私。最低なことしたでしょ?希乃愛と向き合ってしっかり関係を作り直したいと思ってて」


きっと、父も母もそれが1番良いと思っているんだろう。
私は1年とちょっと希乃愛の世話しただけで。あの子にとってただの|《おば》の存在なのだから。


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