この『恋』の言い換えをするならば『瑕疵』(かし)です

「先輩、シャワーありがとうございました」



「うん
タオル足りなかったら棚から出して」



先輩はまだビールを飲んでた



「あの…
先輩のお姉さんてグラマーな方ですか?」



「ん?なんで?」



「このシャツ
だいぶ胸元が開くので…」



胸元を抑えながら先輩に言った



「あ、サイズ合わなかった?」



「合わないと言うか…
私の胸がなさすぎて申し訳ないです」



短パンもパンツか!ってくらい短くて
履いてる意味ある?



私はコレでいんですか?先輩



って…見てないし



彼女のシャワー後って
ドキドキしたりしないですか?



あ、もしかして…
照れ隠し?



「先輩、お水もらっていいですか?」



「うん、テキトーに冷蔵庫から出してー
あ、ビール飲む?
ビールじゃなくてもいいけど
なんか…」



冷蔵庫を覗いてる私のすぐ後ろに
先輩が来た



「水でいいです
一緒に飲めなくてスミマセン
もぉ飲まないって兄と約束したから…」



「あー…お兄さんて
坂寄が酔った時、迎えに来たよね」



「偶然近くにいただけですけどね」



「厳しんだね、お兄さん」



背中に先輩の体温



「そんなことないですけど…
私、ホントにお酒弱いみたいで…
あ、お水もらいますね」



冷蔵庫から水を取って
冷蔵庫を閉めた



冷蔵庫と先輩に挟まれる



言うなら今かな?

先輩、キスしてください



「お兄さんと仲いいの?」



ダメだ

お兄ちゃんが横切る



「仲…良くもないし悪くもないです
最近は、会ってないです」



あの日から
もぉどれくらい経ったかな



お母さんとはよく電話してるけど
お兄ちゃんとはぜんぜん…



熱い



思い出した



お兄ちゃんを



ドッ…ドッ…ドッ…



「なんか、熱いですね…
あ、あっち座っていいですか?」



「あ、うん…
冷房温度さげようか?」



「大丈夫ですよ
あ、先輩もシャワーどーぞ!
って、私のアパートじゃないのに…」



「うん
テキトーにくつろいでて…」



「はーい」



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