夕日のかかやいたるに ── 。

ずっと好きだった幼馴染に恋人ができた。

「─崎さん！雪崎さん！！」

「は、はい！！」

先生に名前を呼ばれて我に返る

「上の空になってないで話を聞きなさい！」

「はい…すみません…」

「もしかして、幼馴染君が付き合ったからとか~？」

先生に注意される私をクラスの男子がからかってくる。

「ちょっと！やめなさいよ！」

親友の未來（みらい）が男子に対しそう放つ

「いいよ、未來。」

「でも…」

「こら、今は授業中！」

先生の一言をきっかけにクラスは少し静かになった。

「じゃあ、雪崎さん、ここ呼んでくれる？」

「はい、えぇと…夕日のかかやいたるに、──」

続きを読もうとすると授業の終わりを告げるチャイムが響く。

「いけない、時間を見間違えたみたい…今日はこれで終わります、次回は続きからね！」

授業終わりの挨拶をすれば、私達はお昼の準備を始めた。