甘さをもっと、



──────ドクン、ドクンって。



あっくんに聞こえてるんじゃないか?
ってぐらい、速くて煩い私の心臓。



それを見破るように........................



「沙菜。凄いドキドキしてるでしょ」



デリカシーのかけらもないあっくんの言葉。



「〜っ、してるもん、あっくんだから、」



照れながらそう伝える私。



「でもさ、沙菜。これはまだ糖度80だから、」



あっくんはそこまで行って言葉を止めると。



「............っ、あー、やっぱいいや。勉強しよ」



何かを言いかけて、
再び、くるりとテーブルの方を向くあっくん。



「〜っ、」



ねぇ、あっくん。



これ以上、
上にある糖度とか、私には想像出来ないよ......


< 30 / 47 >

この作品をシェア

pagetop