風が吹いたら、君と世界を変える
「うるせー!」

大志は真っ赤な顔で私の手を振り払った。

私はそんな大志を見ながら、頬杖をついた。


「あのね、実は薬が新しくなったんだ。効くかどうかは分からないけど、もしかしたら劇的によくなるかもしれない」

「でもね、不安がないかって言ったら嘘になるの。だから、甘えてもいい?」


私は大志の手を掴んで、私の頭の上に置いた。

大志が私の意図を察して、頭を撫でてくれる。

「あーあ、弱音吐いちゃった。でも、前を向くために必要なことだもんね」

私は大志と目を合わせて、思いっきり笑った。

もう怖くない。

だって、君がいるから。

さぁ、もっともっと前を向くの。




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