BLUE ROSE ー今夜、私を攫ってー

……そんなわけ、ないよね。

大城くんがゼロだなんて。


だって、いま目の前にいる大城くんは、ダークな面など微塵もないのだから。


しかも、情報科の彼らと特進科の大城くんに接点があるはずない。


それに、ネコもんは今爆発的に人気があって、いろんなグッズになっているから絆創膏なんてすごい数が出回ってるはず。

大城くんが貼っているのが意外だったように、情報科の人が貼っていたって全然不思議じゃない。


うん、そうに決まってる。


「た、たいしたことじゃないよ」


無理矢理笑顔を作ってそれだけ言うと、私は逃げるように自分の席へ戻った。

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