スパダリ煎茶家は、かりそめ令嬢を溺愛包囲して娶りたい。


 ホテルの宿泊の練に行き、受付はしてあったのでフロントで部屋のカードキーをもらうとエレベーターに乗り、カードキーをエレベーターの行き先ボタンのところにかざせばその階のボタンが付いてそのまま一気に部屋まで上がる。
 部屋に入ると二人で泊まるにはとても広い空間が広がっていた。

 フロントから感じていたけどラグジュアリーな空間。ホテルのパンフレットでは、日本を代表するホテルデザインの巨匠がデザインし手がけた客室はヨーロピアンクラシックにまとめられているセピア色。エレガントな雰囲気が非日常な空気が感じられる。


「見学に来た時も見せてもらったけど、すごいね。俺もこういうところ初めてだ」

「誓斗さんも初めてなんですか?」

「うん。俺、出張行ってもビジネスホテルだから安いし」

「誓斗さんはこういうところ普通に宿泊されると思ってました……」


 意外だなぁ、誓斗さんってこういうところ普通に泊まってるイメージだ。


「まぁ、一人で宿泊してもつまらないからね……そうだ、お茶淹れよう。ティーパックだけど、高級ホテルだしきっといい茶葉だよ」

「そうですね。ティーパックなら私でもできそう」


 私は備え付けの湯呑みにティーパックを開けて一つずつ入れた。ポットからお湯を注いでお茶を出す。


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