隣の不良くんは今日もずるい人

隣の席の不良くん


「おはよ〜 百花 !」

「あっ、いっちゃん!おはよ〜 」

"いっちゃん" こと 寺崎 麻衣に朝の挨拶を返す。
高校生になってから知り合ったのに、今では親友のような存在になっている。

「あのさ〜、最近できたオシャレなカフェが今日限定でパフェだしてるの!! 百花、一緒に行かない?」

「えっーと、、」

正直、ものすごく行きたいけど、、

「ごめん!今日も幼稚園のお迎え行かないといけなくて、、」

私の両親は共働きで2人とも仕事で毎日忙しくしている。そんな両親の代わりに私が弟の面倒を見ているのだ。

「そっかー、じゃあまた誘ってもいい?」

私と一緒に出かけたいと嬉しそうに言う親友が本当に大好きだ。

「もちろんだよ、、!!」

私の方こそいつも誘いを断ってばかりで申し訳ないのに、いつも偉いねっていっちゃんは褒めてくれる。なんて良い人なんだろう。
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