束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】

4. 決心

 仕事を終えると、できる限りのスピードで彩子の家へ向かった。

 鍵を開けてドアを引いてみれば、それは抵抗なく開いていった。約束通りドアチェーンはかけずにおいてくれたようだ。


 家の中は真っ暗で物音もしない。そっと寝室を覗いてみれば、ベッドに横たわる彩子の姿があった。

 それを確認して洋輔はようやく安堵の息を漏らした。


 彩子はパジャマに着替えた状態で眠っている。本格的に寝ているのだろう。

 洋輔は彩子のそばによると、そっとその頭を撫でた。彩子の存在を感じたくて触れていたかったのだ。

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