束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】

7. 永遠の愛を誓って

「今日で二年だね」

 二人が恋人になってから二年の月日が流れた。

「うん、そうだね」
「彩子、あのとき付きあおうって言ってくれてありがとう。あれがなかったら、俺はこんな幸せ手に入れられなかった」
「ううん。洋輔が応えてくれたから。だから私も幸せになれた」
「うん……二人とも幸せになれた」
「うん」

「彩子、このホテル覚えてる?」

 二人は今、初めて泊まったホテルにいた。

 付きあって二年の記念日だからと洋輔が連れてきてくれたのだ。

 今日は休日だったから、朝から二人で出かけて、一日中デートを楽しみ、その締めくくりとしてここへやってきたのだ。


「覚えてるよ」
「よかった……俺たちが初めて結ばれた場所だから」

 洋輔のその言い方に彩子はカッと頬が熱くなるのを感じた。

「……うん。あのときはツインだったけど」

 今いる部屋にはベッドが一つしかない。

「うん、彩子が嫌がることはしたくなかったから。でも今日は一つ。同じ気持ちってわかってるから」
「うん」
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