束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】

3. 近づく距離

 水族館デートの翌週。彩子と洋輔は映画を観る約束をしていた。


 彩子が待ち合わせ場所まで行けば、やはり洋輔は先に来ていた。

「松藤、お待たせ」
「全然。行こうか」


 洋輔はそう言うとさりげなく彩子の手を掴んで歩きだした。

 どうやらデートでは手を繋ぐことにしたらしい。映画には何度か二人で行ったことがあるが、今までとは違うその距離感に彩子はドキドキした。
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