孤高のエリート社長は契約花嫁への愛が溢れて止まらない
「佐々木純也氏とのことで傷ついているところにつけこんだようなやり方ですが、この機会を逃したら二度とチャンスはないと思いました。どうあっても手に入れたい。そう思うくらい、ひかりさんは私にとって特別な存在です」

 信じがたい言葉の羅列に思わず顔を上げた。

「な――」

「素敵!」

 かぶさったのはリサさんの黄色い声だ。

「私もイケメンにそんなふうに求愛されてみたいわあ」

 胸の前で両手を組んだリサさんが、お気に入りのアイドルを見るときみたいにうっとりと穂高壱弥を見つめている。修造さんの呆れたような顔に気づくと小さく咳ばらいをして、さっきまでの態度から一転、歓迎するように笑みを浮かべた。

「お話はわかりました。さっきは失礼な態度をとってごめんなさいね」

 彼から私に視線を移し、納得したように何度もうなずく。

「ちゃんとした方みたいだし、なによりひかりちゃんが自分で選んで決めた人なら、きっと大丈夫ね」

 思うところがあるのか、カウンター前で固まっている純也をちらりと見てため息をつく。

「純也くん、なにがあったのかは知らないけど、あきらめなさい。どう考えても勝ち目はないわ」

 石像よろしく立ち尽くしていた純也がはっと我に返った。真っ白だった顔が徐々に赤らみ、憎々しげに私を睨む。

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