ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
「もうそろそろ起きても良い時間だが……エリナ?」

 幼い子猫ではあるが、エリナは青弓亭という定食屋で働く立派な料理人なのだ。そこでは毎朝、集まってくる警備隊員たちに食事の提供をして、みんなで楽しく朝ごはんを食べている。
 彼女の作る美味しい料理を心待ちにしているお客がいるのだから、まだ幼くても、朝は早起きして仕事に行かなければならない。

「朝だぞ、起きて少し食べ物を口にして、青弓亭に向かおう……どこに消えた? 朝からかくれんぼを……するわけがないか」

 彼は尻尾にじゃれていると思われる寝ぼけた子猫幼女の姿を探したが、ベッドの上には彼女が着ていたネグリジェが落ちているだけだった。

「??? これは……寝ている間に脱いだのか? 寝相が悪いにも程があるぞ、風邪をひくといけないから早く起きなさい」

 前脚にネグリジェ(彼の母親で、エリナをたいそう可愛がっているサランティーナ王妃がデザインした、フリルとレースがたっぷりとついたピンク色のネグリジェである)を引っかけながら、中身はどこに行ったのかとフェンリルが尻尾を持ち上げようとすると、そこには予想外のものがいた。
 小さな、成人男性の手のひらの上で香箱座りができてしまいそうな、とてもとても小さな子猫が、全身が真っ白でふわふわでこの上なく愛らしい子猫が、その前脚で彼の尻尾をふみふみしていたのだ。

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