ワインとチーズとバレエと教授
「おはようございます」
と、理緒が社宅の玄関をあけた。
「ああ、おはよう」
一ヶ月ぶりに見る理緒は元気そうだ。
「異型狭心症はあれからないか?」
「ええ」
「次の精神科はいつだ?」
「来月」
必要最低の会話だ。
「亮二さん、チケットを
取ってくれてありがとう」
「いや、オレも行きたかったし…じゃあ、行くか」
亮二も身支度を整えて玄関に出た。
二人のいる地域から東京は離れていたので、
飛行機に乗り、昼にはホテルシャングリ・ラに
チェックインをした。
その間、二人はほとんど会話はなかった。