交際0日ですが、鴛鴦の契りを結びます ~クールな旦那様と愛妻契約~
深山家に笑顔が増えるのを、微力ながらお手伝いさせてもらおう。それを間近で見られるなんて、とても幸せなことだと思う。

「一織の、あなたを見る目…あんなに優しい表情のあの子は初めて見たわ。今日こうして、一織と小梅さんに会えたのも、あなたのおかげよ。 本当にありがとう。息子と結婚してくれて、お嫁に来てくれて…」

「私からも礼を言わせてくれ。多恵が息子に会えないのを寂しがっていたからな。ありがとう」

「そんなこと言って。あなただって深山グループの会長という立場を使って逐一一織の近況を調べていたではありませんか」

お義父様はツンデレってわけね。
またもやお義母様にびしっと言い返されて、お義父様はバツが悪そうに顔を逸らす。

ご両親は、決して一織さんに興味が無いわけじゃない。
不器用な親子の積年のすれ違いが今、徐々に解れようとしている。




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