天使の受難 アレクサンドラとグルシア(魔法の恋の行方・シリーズ10)

サリエルとの会話

<天界でのサリエルとの会話>

天界での上級天使会議が、やっと終了した。

グルシアが自分の執務室に戻ると、未決済の書類が山になって
机に上に置かれている。

はぁ・・
グルシアがまた、ため息をついていると

「グルシア、魔女との新婚生活・・いい感じでやっているかね」

同僚のサリエルが、面白そうな顔つきで部屋に入って来た。

緋色に、金の月桂樹の刺繍の帯飾りをつけ、天界でも美形で有名な奴だ。

「アレクサンドラは・・
計画にそって、まずニンゲン界の生活に慣れさせるが・・」

グルシアが額にしわを寄せて、
言いよどんだ。

朝のトイレ指示
XL
5種類の喘ぎ声実習
プレイバリエーションのレポート

次々と魔女の発した単語が、脳裏によみがえる。

「サンドラちゃん、美少女タイプだよね。
ちょっと普通の魔女とは感じが違う。
魔女でも、聖別された<百合>って聞いたけど?
で、通常の徴(しるし)はつけられないのだろう。
どうするのさ」

グルシアは、手早く書類を分別しながら、サリエルに、動揺を見せないように

「ニンゲンの生活に慣れれば、
邪悪度も、それにともなって低下するはずだ。
その段階で、今後の処遇を判断する」
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