イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの
「ああ、もちろんこっちで話を聞いて、さらに総会後でも必要ならのはなしだよ」
「ありがとうございます。思ったほどではなかったので、持ち直せるかと思いますがアドバイス頂けたら喜ぶと思います」
「そうか、持ち直せるならとりあえず良かったな」
部長のところへ行った高梨が仕事をもらって帰ってきた。
「部長のやる分を明確に残してもらってきました。出来そうなものぐらいやってもらわないと。家に帰って奥さんのために畑を手伝ってやりたいとか言うんです」
そうか、それで野菜配ってたんだな。残業しないという作戦のうちか。
「……今まで総会以外はほとんど機能していなかったんだろう。それはそれで問題だな」
「そうですね」
俺は時間を見る。事務所へ戻る時間になっていた。本来ここへ来るはずではなかった。来客があるのだ。
「悪い、高梨君。俺はここまでだ。何かあれば連絡してくれ。それと、現状を社長か会長に伝えた方がいい」
「わかりました」
部長に挨拶すると、恨みがましげな目をされたが、無視した。茜のあの状態を見てもそんな目つきが出来るとしたら驚きだ。俺は茜にメールして高梨が出てきたので安心しろと連絡した。