不穏ラジオ−この番組ではみんなの秘密を暴露します−
こじれる
誰もいなくなった教室内。
私は自分の机からノーットを一冊取り出してその一番最後のページを破った。

そして教室に常備されている太いマジックをわざと左手に持つと乱暴に文字を書きなぐっていく。
右利きの私が左手でマジックを持ったのは、誰の字かわからなくするためだった。

乱暴に書いた紙を1度読み直し、折りたたんで優の机に入れる。
この紙を見て優はどんな反応をするだろうか。

今から楽しみだ。
私は1人きりの教室内で声を出して笑ったのだった。
< 73 / 194 >

この作品をシェア

pagetop