不良な君に赤薔薇を


夜と錯覚する夕方の出来事だった。
誰かと喧嘩してるとこなんて初めて遭遇したので、やや驚いてはいる。
でも、それ以前に強いなぁこと人という感想が先走る。


それと同時に、少し怖かった。
余裕を持って人を殴れるということが。
そして、少し興味も持った。


「ねぇ、何処の高校なの?」


「お前も教えんなら俺も教えてやるよ!」


前科があって、私のことを一つ学んだようだった。


「、、、、、、、。わかった、私は党利こーこーでーす」


「言い方ヤベェなお前。しかも俺と同じ高校だしよ」


この人、馬鹿だ。制服を見たら分かるため聞く必要なんてない。なのに、この人、、、。


「ふふっ、、、」


興味を持ったのは、いいものの。
私は、かなり早く帰りたかった。


「まぁわかった!んじゃ私は帰るねー。さよなら」


「あ、それと。」


「私に変な絡みしてきたら、このこと言いふらすんで」


そう言って私は路地を去った。
さすがにこれで関わって来ないだろうと、半分願い事のように呟いた。


私は関わりを持たないようにしている人の特徴がある。
一、喧嘩する
二、あまり良くない行動をする
三、性格が悪い


まぁまとめると、不良というジャンルだ。
さっきの龍とかいうやつ 。
あの人は、私の関わってはいけないチェックリストに入る気がする。


なので私は明日から今日あった出来事を全て記憶から消し去ろうと考えた。が。
興味を少しでも持ってしまったからには、消すことは私にできない。


「でも、名前教えてないし、いっか!」


私は、やっと帰れる嬉しさにあまり、軽く鼻歌を歌いながら帰った。
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