【BL】SAY YOU LOVE ME


赤面したままブンブン首を振った。


涼さんが謝ることは
何一つないんだから。



するとふっ、と笑った涼さんが僕の手を離し
そのまま頭を撫でられた。
ついこの前のデジャブに懐かしさで嬉しくなる。

「ミナトくんはホントに可愛いなぁ」


まるでぬいぐるみみたいにヨシヨシされ

可愛いという表現には違和感しかないけれど





こうして直に会ってしまえば
二度と会わないなんて


嫌だ……
そう思ってしまう。



タクシーはもう六本木にさしかかっていた。




降りられるタイミングなどなく
僕は涼さんに伴われて桜田エンターテイメントのビルに入った。



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