お姫様、俺とイチャつく時間ですよ?
陽向side
「あ、着いた」
毎朝、小さな体で、俺の隣をひょこひょこと歩いているのは茉莉花。
俺の幼なじみで、背はちっちゃくて、とびきり可愛くて、俺が茉莉花のどこか治してほしいことといえば、ないくらいだ。
……いや、あるな。
茉莉花の治してほしいところといえば、誰にでも笑顔を向けること。
「穂波さーん! おはよー」
「あっ、おはよう!」
同級生の男がデロデロに酔っ払ったおっさんのような表情をしながら茉莉花に挨拶している姿を見ると、正直腹が立って仕方ない。
挨拶してきた相手がそんな奴らだっていうのに、茉莉花はいつもの笑顔で「おはよう!」と言うんだ。
……あぁ、本当に気持ち悪い奴らだ。
茉莉花に関わんなよ。
茉莉花の何を知って、そんな近づいてんだよ。
茉莉花は、俺の姫だから。