運命の恋に秘された真実
「不思議よね…。親だって完璧な筈がないのに、神聖な存在で居てほしいって心の何処かで思ってるみたい。特にママにはね」

「確かにね。俺、もう少し本格的に調べてみようかと思う。今のままだとスッキリしないし、かと言って正面から聞くようなことでもないから」

「そっか。私はどうしようかなぁ」

「無理しなくていいんじゃない?もし、純ちゃんのご両親のことも何かわかったら、すぐにシェアするし」

何だか、二人してスパイにでもなったようだ。

「ねえ、純くん」

「ん?」

「私達は…子供に対して後ろめたい親にはならないようにしようね?」

純くんは、私の長い髪に軽いキスをし、

「今から悩まなくても、それは子供が出来るようなことをしてから思えばいいよ」

また、そんな風にからかうので、怒ろうとしたが、何となく脱力してしまった。
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