胡蝶ミラへのエクスプレス
最終章 『好きだから、一緒に一歩を踏み出せた』







~越智 拓磨~

 一月の中旬以降から、二週間の後期テストが始まり、期間は長いが中学高校のような定期試験とまた違っていて、教材を見ながら受けても良いものがあったり、日頃普通に授業を受けていればそう厳しいものでもなかった。

 そんなテスト期間中だったのだが、森高さんと初めて……気持ちが通じ合ってからデートをすることになったのだ。

 一体何が良いのか……お互い考えたものの、いろいろ考えた末に、俺のリクエストに応えてくれるってことになり──

「よし、ホップコーンも買ったし、準備万端だね。ねぇねぇキャラメルの良い香りがするー」

 森高さんは、二枚の映画のチケットを持ったまま、ん~っと深呼吸をした。





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