再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています
不安と正体


 ***

梅雨が明けた七月下旬。

晴れる日が増えて気温も一気に上昇。いよいよ本格的な夏がやってきた。

つい先日婚姻届を出して私と英介さんは夫婦になった。

子供も生まれるので広い家に引っ越しも考えているが、それは私の体調がもう少し安定してからにする予定だ。

妊娠は順調で、明日から十二週に入る。つわりも少しずつ落ち着いてきた。

そんな今日は土曜日でこれから妊婦検診がある。英介さんも仕事が休みなので一緒に産婦人科へ行くことになった。

検診は午後なのでお昼を食べてから自宅を出発。英介さんの車でコインパーキングまで行き、そこからは歩いて向かう。

病院到着後、血圧や体重などを測定して、順番を待ってから診察に入る。

エコー検査では体や手足がだいぶわかるようになり、顔の形もはっきりとしてきた赤ちゃんの姿を見ることができた。

次回の検診はなにもなければ四週間後。

つわりも落ち着いて食欲も戻ってきたので適度に体を動かすのもいいと先生に言われたので、検診のあとは近くの広場を散策することにした。

気温は高いが時折吹く風に涼しさを感じる。蒸し暑い七月下旬にしてはカラッとした夏の陽気だ。

広場にはたくさんの人たちがいて、英介さんと手を繋ぎながら日陰になっている遊歩道を歩く。

吸い込む空気が新鮮で気持ちがいい。


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