【コミカライズ連載中】➕SS 雲隠れ王女は冷酷皇太子の腕の中〜あなたに溺愛されても困ります!
3、明かされた真実

『星祭り』

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 今より遥か昔、いにしえの頃の話。
 全ての神々の祖となる「ゼロ」——「無の境地」から、“大地の女神「エルーラ」”が誕生した。
 そののち「ゼロ」は天空神、海神、山神を次々と生み出し、大地の神「エルーラ」の他にも“奈落の神「ヴォルタール」”、“恋心と性愛の神「フルラ」”、“地下世界・暗黒幽冥の神「ゲルボス」”、そして“夜の女神「リュクシール」”が続く。


 夜の女神「リュクシール」は配偶神無くしてその愛息子、“夕星の神「ラウエル」”を誕生させる。
 華やかな神々の誕生の陰に身を隠すようにひっそりと生まれたのは、“暁の女神「ガイア」”。

 決して交わるはずの無かった若い神々に、“恋心と性愛の神「フルラ」”が悪戯(いたずら)を仕掛けた。
 曖昧となった昼と夜の境で出逢い恋に落ちたのが、“夕星の神「ラウエル」”と“暁の女神「ガイア」”だ。

 愛息子を不憫に思った夜の女神「リュクシール」は、一年にたった一夜だけ、「ラウエル」と「ガイア」の逢瀬を許す。


 それが——昼と夜の境界が曖昧になる『星祭り』の日だとされている。





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「ラムダさん、あれは……?」

 ジルベルトとの昼食を済ませ、自室に戻る回廊を歩きながらマリアはその光景に目を留めた。
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