幼馴染が過保護すぎる~~~初恋泥棒~~~

二章 お節介な幼馴染と私

「いいじゃんいいじゃん。いい感じじゃん」

 六時間目の数学の時間、先生が急用で授業が出来なくなって自習になってしまったから、私は奈々とおしゃべりをしていた。

「えーそんなことないと思うけど」
「そんなことあるよ!! でも普段の葉月君からは考えられないなあ。そんなこと言うなんて」
「うん、私もそれはびっくりした。あの葉月があそこまで怒っているところなんて見たことなかったから」
「それほど、葉月君は柚の事が大事ってことだよ」
「そうなのかな」

 でも、たしかにあれは本気で私の事を心配して怒ってくれているということは、少しひねくれている私にも分かった。
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